共通テスト後の2~3月に実施される後期試験で共通テストの結果のみで受験できる私大はココ!
1/18・19に2025年度 大学入学共通テストが実施されました。
私立大学の約9割が共通テストの結果のみで受けられる「共通テスト利用入試」を行っておりますが、後期試験でも実施する大学が多い事をご存知でしょうか?
本稿では「後期試験」における「共通テスト利用入試」のポイントについて解説をしていきます。
SINRO! 編集長 河村卓朗
2025年度の大学入学共通テスト(以下、共通テスト)が終わり、いよいよ2月初旬には一般選抜のいわゆる、前期試験が各校で行われます。ここで志望校に合格することが1番ですが、万一、不合格となった場合は次の手を考えなくてはなりません。
2月中旬以降に私大を受験する場合、メインとなる入試は一般選抜です。最もオーソドックスな入試は各大学が実施する「個別試験」ですが、「共通テストの結果(成績)のみ」で受験できる「共通テスト利用入試」を実施する大学も数多く存在します。
ちなみに、首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)で2月10日以降に出願できる共通テスト利用入試を実施する私大数を調べたところ、109校ありました(2025年1月現在。進路企画調べ)。
●各校の具体的な入試日程をご覧になりたい方は、コチラの「今から出願できる!2025年度 私立大学入試」をご覧ください。共通テストのみで受験できる大学だけでなく、個別試験のみで受験できる大学、併用方式(共通テスト+個別試験)を実施する大学も調査することができます。
特筆すべきは、この時期の入試をほとんど実施しない難関私大の中でも共通テスト利用入試に関しては中央大学、明治大学といった「MARCH」レベルの大学でも実施があることです(個別試験の実施は無し)。
更には成城大学、明治学院大学、獨協大学や日本大学、東洋大学、駒澤大学、専修大学、神奈川大学、関東学院大学、亜細亜大学、国士舘大学、といった多くの有名大学から小規模な地元大学や女子大まで、数多くの大学がこの時期に共通テスト利用入試を実施しています。
これらの有名大学の共通テスト利用入試の中には、狭き門かつ高いボーダーとなる大学が多いことが予想されますが、実施校がかなり多く存在するということは押さえておきたいポイントです。
共通テスト利用入試について、受験するメリットを考えてみるとまず、個別試験のような大学ごとの受験対策が不要かつ、試験会場に出向く必要がない点が挙げられます。
特に地方の受験生が都心の大学を受験する場合は交通費がかからない点も大きなメリットでしょう。検定料も大よそで15,000~18,000円ですので個別試験(大よそ35,000円)に比べて半額程度と安く、複数の大学に出願がしやすい点もメリットといえます。
デメリットとしては、この時期(3月入試)の共通テスト利用入試は募集人員が非常に少ないケースが多く、ボーダーラインが高くなりやすいということが考えられます。ただ、近年は2月中旬以降まで残る受験生の数が大きく減っていますので、大学によっては思わぬ低倍率となる可能性もあります。
結論としては、せっかく共通テストを受験して2月中旬以降まで進路が未決定ならば、気になる大学に積極的に出願をかけるべきといえます。というのも、この時期の入試は2月までの大学の学生募集(入学手続き)状況によって大きな影響を受けるからです。
たとえば、昨年度の後期試験の結果を見ると、有名大学では大東文化大学や桜美林大学などが非常にねらい目な倍率となっていました。これは推測ですが、前期試験などの入学手続き率が例年より低かったなどの「想定外」な出来ことがあり後期試験で少しでも多くの受験生を集めたい状況になったのではないかと思われます。
実はこのようなケースは他の有名大学でも起こり得る話です。しかし、どの大学が後期試験で少しでも多くの受験生を取りたい状況にあるか?これは直前まで分かりません。
そのため、気になる大学に積極的に出願することが合格チャンスを増やすことになると思うのです。小規模校や女子大の場合は学科単位の志願者数が数人というケースも昨年結果では散見されましたのでよりチャンスがあるかもしれません。
せっかく受けた共通テストの結果を最大限に活用し、最後まで諦めず積極的に出願をかけてみましょう。