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【武蔵大学】「世界水準で学び抜く覚悟はあるか。」グローバル企業が注目する武蔵大学PDP

ロンドン大学の学位が取得できるパラレル・ディグリー・プログラム(PDP)とは?

  • 大学・短期大学進学 2025年 11月19日

「ゼミの武蔵」で知られる武蔵大学が、2015年から力を入れる国際プログラム。それがロンドン大学と連携して行うパラレル・ディグリー・プログラム(PDP)だ。

卒業すれば、武蔵大学とロンドン大学の学位を取得できるこのプログラムの卒業生に、外資を含む大手企業が熱視線を送る。

立ち上げからPDP運営に携わる国際教養学部 学部長の東郷賢教授に同プログラムの詳細について話を聞いた。

聞き手・構成 河村卓朗(SINRO!編集長)

国内で学びながら武蔵大学とロンドン大学の学位を取得

―国際教養学部のパラレル・ディグリー・プログラム(PDP)が10周年を迎えたそうですね。

PDPはもともと経済学部で、2015年にスタートし、今年(2025年)11期生が入学しました。2022年からは、運営母体が国際教養学部に引き継がれ、現在に至ります。

PDPは、武蔵大学に通いながらロンドン大学の学位が取得できる国際プログラムで、本学が日本国内で唯一実施している教育機関になります。

PDPの授業は、ロンドン大学とロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)の策定するカリキュラムに沿って、武蔵大学の教員が学内で実施します。卒業時には、武蔵大学とロンドン大学の学士号を取得できます。

―PDPを実施する国際教養学部についてもお聞かせください。

国際教養学部は、2022年に新設されました。スローガンは、「世界水準で学び抜く覚悟はあるか。」。グローバル化が加速する現代社会を生き抜く力を養成するために、世界レベルの学習環境を整えました。

国際教養学部には2つの専攻があります。

ひとつが経済経営学専攻(EM専攻)。所属学生は、希望をすればロンドン大学の基準を満たした上で誰でもPDPを履修することができます。授業はすべて英語で実施され、「経済経営学士号」「経済学士号」「データサイエンス&ビジネスアナリティクス学士号」という3つの学位を目指すことができます。専任教員15名のうち日本人は5名のみ。12名は海外の大学で博士号を取得しています。

もうひとつがグローバルスタディーズ専攻(GS専攻)」。コミュニケーション、文化を学びながら、英語力や異文化理解力を高めることができます。こちらの専攻も専任教員10名中、日本人は3名のみです。

―PDPを立ち上げた経緯を改めて教えてください。

日本の高校生は世界的にみても優秀なのに、大学であまり勉強をしない。一方で欧米やアジアの大学生は、必死で勉強しています。アメリカと日本の大学生の勉強時間を比較したデータからもその差は明らかです。私も日本の大学を卒業後、イエール大学の大学院で経済学を学んだ経験があり、履修モデルの違いに驚きました。

例えば、ロンドン大学の経済学専攻では、1学年に4科目しか履修しません。週8コマの授業で、経済学、統計学、数学などを基礎からじっくりと積み上げていきます。これによって、経済学士号を取得したときには、国際水準の経済学の知識を得られるのです。私はこのような学びの環境を日本国内で実現したかったのです。

―PDPで学ぶ学生の4年間は具体的にどうなっていますか?

PDPに参加する学生は、4月に入学後、6〜7月に英語集中研修を受け、9月からインターナショナルファウンデーションプログラムを履修します。その後、3年間の専門課程を経て、ロンドン大学の学位取得を目指します。

同時に、2〜4年次は、武蔵大学の専門科目とゼミも履修できます。学生たちは、1年目から継続的に勉強する習慣を身につけ、夏休み期間には海外研修などに参加し、視野を広げていきます。

パラレル・ディグリー・プログラム(PDP) 4年間のカリキュラム
―PDPに参加するにあたり、英語力はどの程度必要でしょう?

PDPに参加する学生は、8月末までにIELTSオーバーオール5.5(各項目5.0以上)というスコアが必要になります。これは、英検準1級にあたるものです。厳しい条件に思えますが、入学後の6週間の英語研修で、9割の学生はこれをクリアできます。高校時代に英検2級を取得していれば問題ないでしょう。

成功するのは「コツコツ型」 外資系コンサルへの就職も

―どのような学生がPDP履修に向いていると思いますか?

PDPは帰国生向けのプログラムと思われがちですが、履修生のほとんどは国内で学んできた学生です。

あえてタイプを挙げるなら「コツコツ型」。ロンドン大学の試験は英語の記述式で、2〜3時間じっくり考える問題がメインです。なので、暗記型のテストを攻略するタイプではなく、毎日コツコツと勉強を積み上げるタイプと相性がいいのです。

―PDPの卒業生は、どのような分野で活躍していますか?

卒業生の就職先としてはアクセンチュア、KPMG、アデコなど外資系企業が多く、NTTドコモ、楽天グループなど国内大手企業へ就職した実績も増えています。大学院進学者もおり、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)に進学した例もあります。

学生の出身高校は決して難関校ばかりではなく、中堅の公立高校、私立高校出身者が大半です。

主な就職先(2024年3月時点)
アクセンチュア、KPMG、Adecoシンガポール、アバナード、インフォシス、NTTドコモ、NTTデータ、トレンドマイクロ、京セラ、SUBARU、大日本印刷、岡三証券、楽天グループ、国家試験I種など
―国際教養学部およびPDPに興味のある受験生にメッセージを。

何より「世界を知りたい」「勉強をしたい」という人に入ってきてほしいですね。入試は一般選抜と総合型選抜があり、特に後者は倍率が低く、PDPの内容を深く理解した上で志望する受験生に向いています。

2027年度からは、国際教養学部にビジネスデータサイエンス専攻を新設します。データ分析力とビジネスの課題解決力を身につけることを重視した専攻でPDPの履修も可能です。

日本式偏差値教育を超越した環境で、「世界水準の学び」に触れ、未来の可能性を広げましょう。

お話を伺った方

武蔵大学 国際教養学部 学部長
東郷 賢 教授

⇒『進路の広場』で武蔵大学を見る

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