• ホーム
  • 進路コラム
  • 【関東学院大学】先端ものづくりで社会基盤を支える関東学院大学理工学部の「技術力」
  • 進路コラム
  • スペシャルインタビュー

【関東学院大学】先端ものづくりで社会基盤を支える関東学院大学理工学部の「技術力」

企業との共同研究も活発で就職実績も堅調な理工学部の実力とは?

  • 大学・短期大学進学 2024年 12月12日

「社会連携教育」を掲げ、企業や自治体と深く連携した学びを提供している関東学院大学。

横浜・金沢八景キャンパスに拠点を構える理工学部は、地元の京浜工業地帯を技術革新や人材育成で支えてきたことで知られている。

「めっき加工」などで数多くの特許技術を持ち、一般誌の就職力ランキングでも高く評価されている関東学院大学理工学部の「実力」について、小山嚴也学長に伺った。

聞き手・構成 河村卓朗(SINRO!編集長)

自動車産業の発展をダットサンから読み解く

2024年7月14日、横浜市金沢区にある関東学院大学横浜・金沢八景キャンパスに、まるで戦前の映画から飛び出してきたようなクラシックカーが展示されていた。その正体は、横浜市民から譲り受けた1937年製のダットサン(日産)17型ロードスター。理工学部の教員の指導の下、学生たちがレストア(復元)し、エンジン稼働を実現したものだ。

オープンキャンパスに合わせて行ったこの展示では、オールド・ダットサン(1930年代に生産されたダットサンの呼称)を起点として、日本の自動車産業の歴史とそれを取り巻く世界経済を紐解き、その技術発展やエンジニア育成にも関連する理工学部9コースの教育・研究の事例が高校生にもわかりやすく紹介された。

オープンキャンパスで理工学部の研究内容を紹介する小山学長

「関東学院大学理工学部は、地元横浜の産業、つまり京浜工業地帯の発展を底支えしながら成長してきました。1962年にプラスチックにめっき加工を施す技術の工業化に世界で初めて成功したことなどがその代表例です。関東学院大学が開発しためっきによる表面加工の特許技術は、スマートフォンや電気自動車を支える半導体の電子基板にも応用されています」

総合大学の強みを活かした研究が進む「理工学部」

関東学院大学理工学部のユニークな研究をいくつか紹介しよう。

同学部では、個性豊かな9コース(下図参照)で幅広い研究を行っている。

オールド・ダットサンからつながる関東学院大学理工学部9コースの学び

図:オールド・ダットサンからつながる関東学院大学理工学部9コースの学び

動画もCHECK!
関東学院大学「オールド・ダットサンに学ぶ自動車技術の変遷」

例えば、先進機械コースには、摩擦・摩耗・潤滑を扱う「トライボロジー」の研究室があり、スムーズなベアリングや潤滑油の研究が進められている。これにより自動車のエネルギーロスが減れば、環境負荷低減につながる。

土木・都市防災コースには、地盤工学の研究室があり、耐震構造設計などの研究が行われている。ここでは、まちづくり+防災という一歩進んだ都市計画を学ぶことができる。

めっき加工のさまざまな特許技術を持つ表面工学コースでは、産官学の共同研究が常時行われている。学生たちは在学中に、業界を代表する企業でのインターンシップを経験できる機会が豊富にあるという。

ここに経営学者である小山学長の戦略論的視点が加わることで新たな展開も生まれている。

「私の使命は、理工学部の技術を他学部や産業界とつなげることだと考えています。最近では、先進機械コースの辻森淳教授が専門とする伝熱工学の技術を栄養学部の調理方法に応用する共同研究が進んでいます。

また、天体観測の世界的プロジェクトを手がける数理・物理コースの中嶋大教授に、川崎市の町工場が連携する共同受注ネットワークを紹介して、人工衛星に搭載するカメラの部品を共同開発した実績などもあります。

こうしたコラボレーションができるのも文理融合の総合大学である関東学院大学ならではの強みだと考えています」

2026年4月に向けて「情報学部」を開設予定

関東学院大学では、「デジタル化」「脱炭素」の新時代に向け、組織改編を進めている。

具体的には、現在の理工学部情報ネット・メディアコース、健康科学・テクノロジーコースを改組し、情報学部を新設する(2026年4月設置構想中)。新学部に情報工学分野、数理・人工知能分野、情報メディア分野、医療・人間情報学分野の4コースを設置する予定だ。

「関東学院大学は、時代のトレンドに合わせた研究も盛んです。改組を控えた情報ネット・メディアコースでは、近隣のテーマパークと共同で、最先端のAI(人工知能)技術を活用した新サービスを開発中です。

脱炭素の文脈では、生命科学コースの新家弘也先生が、ハプト藻という植物プランクトンが合成する物質からバイオ燃料を開発する研究に取り組んでおり、エネルギー系の大手企業からも注目されています」

さまざまな研究実績を熱く語ってくれた小山学長。現在の職に就いてから理工学部の研究を知る機会が増え、ますますその研究力の高さを実感しているという。

こうした実力は地域の自治体や企業からも高く評価されている。その証拠に、日経キャリアマガジン特別編集「価値ある大学就職力ランキング2024−2025」において、関東学院大学は、「地域の活性化に貢献する大学ランキング」で3位、「採用を増やしたい大学ランキング」で8位になっている。国公立大学も含めた全国の大学を対象にしたランキングでの評価は信頼できるものだろう。

「理工学部で育成したいのは、身のまわりの人々の困りごとを実際に解決できる人材です。

課題は常に社会にあります。それを解決するためには、現場を見て、問いを立てることが第一歩になります。そして、幅広い専門知識を持つ教員たちと一緒に、疑問に立ち向かっていくのが大学の学びです。

2023年に横浜・関内キャンパスがオープンし、『社会連携教育』の機会も大きく広がっています。文理融合の総合大学である関東学院大学で、地域や産業界と深くつながる実践的な理工学を学んでほしいと思います」

お話を伺った方

関東学院大学
小山 嚴也 学長

⇒『進路の広場』で関東学院大学を見る

ページトップへ
メニュー