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【桐蔭横浜大学】 多様な学問に触れ、実社会を経験しながら「なりたい自分」を探る桐蔭横浜大学の教育

入学前プログラムから始まる「社会情動的スキル」を伸ばす教育とは?

  • 大学・短期大学進学 2024年 08月01日

横浜市青葉区にキャンパスを構える桐蔭横浜大学は、法学部、医用工学部、スポーツ科学部、現代教養学環の3学部+1学環で幅広い学びを展開している。

「少人数教育」「実践型教育」が特色で、ユニークな入学前キャリア教育プログラムを実施していることでも知られる。

自らも「学習理論」の研究者で、ユニークな教育プログラムの仕掛け人でもある森朋子学長に話を伺った。

聞き手・構成 河村卓朗(SINRO!編集長)

大学4年間で必要なのは、「社会情動的スキル」の養成

―森学長は、日本の教育現場に必要なのは、「社会情動的スキル(非認知能力)」の養成だと日頃からおっしゃっています。桐蔭横浜大学の学びの特色について、改めてお聞かせください。

学生の能力を伸ばす可能性があることをすべてやる—。それが桐蔭横浜大学の教育の基本姿勢です。ここでトライ&エラーを繰り返しながら、社会情動的スキルを身につけてほしいと思っています。

私自身、「学習理論」の研究者として、長く教育現場に携わってきました。現在は、学長という立場になり、改めて教育現場を俯瞰しながら思うのは、中学・高校で学ぶ内容と社会に出て求められるスキルに大きな乖離があるということです。

文部科学省の「学習指導要領」に準拠した日本の中学・高校の教育は、知識のインプットがメインです。しかし、社会に出て最も評価されるのは、コミュニケーション能力に代表される社会情動的スキルなのです。私は桐蔭横浜大学の4年間で、学生たちにこの力を養ってほしいと考えています。これは自分で考えて行動し、解決策を見つける力と言い換えてもいいでしょう。

社会情動的スキルは、先生の言うとおりに学んでいれば身につくものではありません。むしろ、自ら高い目標を掲げて、背伸びをして頑張ることで養われるものです。

社会情動的スキルが育てば、自然と自己肯定感も上がります。例えば、本学は、アスリートの学生が多いのですが、彼らはまさにスポーツの練習や競技を通じて、社会情動的スキルを鍛えて入学してきます。こうした学生は、刺激を与えることで大きく伸びていきます。

アスリートに限らず、多くの学生に、成長のきっかけを与えるのが桐蔭横浜大学の大きな使命だと考えています。

―学生一人ひとりの可能性を伸ばす貴学の教育プログラムの例を具体的に教えてください。

特徴的なのは、「桐蔭プレアド」だと思います。これは、総合型選抜、学校推薦型選抜の入学者を対象にした入学前キャリア教育プログラムで、受講は任意ながら、年内入試合格者の6割が参加しています。

講座は1月から3月の計7回で、初年次教育を入学前に行う間のイメージです。修了者には、入学後に必修科目の単位が与えられます。参加者は、本学の教職員や先輩学生のサポートを受けながら、自分の過去・未来についてまとめ、プレゼンテーションを行います。

ここで「自分の人生はこれから」「私はもっと伸びる」という成長的マインドセットを行うことが大切なポイントになります。

大学のリアルな課題に挑む「CANDLEプログラム」

―1年次からキャリア教育にも力を入れているようですね。

特徴的なのは、「CANDLEプログラム」だと思います。

これは私たちが「TOIN6」と呼んでいる「考動力」「複眼的思考力」「共感力」「リーダーシップ」「探究力」「自律的キャリア」という6つの力を伸ばすための準正課のプログラムです。正課の教育でも正課外活動でもない、「リアルな現場」として教職員と関わりながら大学の課題解決に取り組むプログラムで、参加学生は、オープンキャンパスや学園祭の運営、学習サポーター、大学の情報発信などに参加することで、授業やゼミとは違う新しい学びを得ることができます。

―3学部・1学環の学びについても詳しくお聞かせください。

桐蔭横浜大学は、従来の法学部、医用工学部、スポーツ科学部に、2023年4月から現代教養学環が加わり、3学部1学環で幅広い学びを提供しています。

まず、法学部では法律学の知識を強みとして、地域社会や企業など幅広い分野で活躍できる人材を育成しています。法律専門職だけでなく、地方公務員や警察官・消防官を目指すためのコースもあります。

医用工学部では、医学と理工学の融合領域を学び、臨床検査技師や臨床工学技士など、医療現場で活躍する人材を養成しています。最近は、生命工学に特化した「ライフサイエンスプログラム」も設置しました。

スポーツ科学部は、本学でも非常に人気のある学部で、小学校の教員免許を取得できるスポーツ教育学科を設置しています。ほかにも中学・高校の体育教員やスポーツ指導者を目指すことができます。

現代教養学環では、本学の学びのフルコースを堪能できます。文系・理系の幅広い学びに触れながら、将来をイメージすることができます。

そして、本学に通うすべての学生が受講する共通教育が「MAST」です。どの学部・学環に所属していても「なりたい自分」につながる幅広い科目群を履修できます。例えば、法学部で地域創生について学びながら、「MAST」科目でスポーツマネジメントを履修したりもできます。一人ひとりの「なりたい自分」を見つけてもらうことが、「MAST」の狙いなのです。

実社会で本当に役立つ「社会情動的スキル」を養成する 桐蔭横浜大学の学び
―最後に桐蔭横浜大学に興味のある高校生と保護者にメッセージを。

大切なのは、自ら目標を決めて、そこから逆算して行動計画を立て、確実に実現する経験です。このバックキャスト的思考こそ、社会で最も求められるものです。

自分を成長させられるのは、自分しかいません。桐蔭横浜大学で幅広い学びに触れ、社会情動的スキルを鍛えながら、「なりたい自分」を見つけてください。

お話を伺った方

桐蔭横浜大学
森 朋子 学長
関西大学教育推進部教授を経て、2020年度に桐蔭学園に着任。桐蔭横浜大学副学長に就任後、2022年度から現職。教育研究開発機構機構長を兼務。専門は人の学びの構造やプロセスを解明する学習研究で、児童・生徒・学生を対象とした小学校から大学までの幅広い学びと成長を対象とする。ケルン大学哲学修士、大阪大学修士・博士(言語文化学)。

⇒『進路の広場』で桐蔭横浜大学を見る

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