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【大学受験】指定校推薦の校内選考で落ちたらどうすればいいか?

併願可能な総合型選抜や一般選抜も視野に入れて新たな志望校を見つけよう!

  • 大学・短期大学進学 2023年 09月20日

9月に入り、総合型選抜の出願がスタートしました。

高校現場では、指定校推薦の校内選考結果の発表も大詰めをむかえていることでしょう。

本稿では、校内選考で落ちてしまい意中の大学の指定校枠を得ることができなかった受験生に向けて、これからの動き方について解説いたします。

河村卓朗(SINRO!編集長)

最も確実に大学に入れる指定校推薦だが……

 2学期は、総合型選抜や学校推薦型選抜(指定校制・公募制)、いわゆる推薦系の入試で大学受験を目指す高3生にとって「勝負の秋(とき)」です。

 総合型選抜の出願が9月1日よりスタートしていますが、私どもが進路行事をサポートしている首都圏の公立高校では、指定校枠を使って大学進学を考える高3生が多い傾向です。

 高3生が総合型選抜も検討しつつ、まずは確実に指定校枠で合格を得たいと思うのは当然のことでしょう。各高校で行われる指定校推薦会議(校内選考会議)の校内選考結果は、おおよそ、9月以降に発表されているようです。

 1回目の校内選考で首尾よく意中の大学の指定校枠を得ることができればよいのですが、一般選抜での合格が難しい人気校ほどライバルも多いので簡単ではありません。

2回目以降の校内選考で指定校枠を狙う際の注意点

 さて、1回目の校内選考で意中の大学の指定校枠選考から漏れてしまった場合、2回目(学校によっては3回目もある)の校内選考にチャレンジする受験生も多いと思います。

 ここで注意してほしいのは、これまで志望校として考えていなかった大学で、しかも自分の希望学科と異なる学科の指定校枠を選ぶことにはリスクがあるということです。

 本来の志望学科と類似する学問分野が学べる学科であればよいのですが(たとえば経済と経営のように)、【とりあえず大学に入る事を目的】としてしまうと、調査不足が原因で入学後にミスマッチを引き起こし、中退となるリスクが高まります。

 指定校枠で大学進学を考える場合は、「事前に調査をして入りたいと思った大学」の「学びたい学問分野の学科」を選ぶ、というポイントだけは外さないでいただきたいと思います。

 以上のことを踏まえたうえで本稿では、もし校内の指定校枠をめぐる選考に落ちてしまった場合、これからどのように大学受験と向き合っていけばよいかについて解説をしていきたいと思います。

一般選抜は学力がモノをいう入試だが、
偏差値帯によってはチャンスあり?

 私大受験は大きく分けて、総合型選抜・学校推薦型選抜(指定校制・公募制)・一般選抜(共通テスト利用含む)に大別されます。

 この3つの入試の特徴について簡単に説明しますと、一般選抜は主に2月から実施されます。各大学が課す筆記テストの点数が高い人が合格する、学力がモノをいう入試です。

 このような性質の入試のため、学力にあまり自信がない受験生は、書類・面接などで熱意をアピールできる総合型選抜や確実に合格できる指定校枠を選ぶ傾向にあります。

 そのため近年では一部の人気大規模校を除き、一般選抜の志願者数が減っている大学が多いです。

 特に日東駒専以下の偏差値帯の多くの中小規模大学は、倍率が低下し受けやすい状況にあります。志願者減が特に著しい、3月の入試まで粘ってみればチャンスがあると思います。

総合型選抜は評定を問わない、併願可能な大学が増えるなど、
受けやすい状況に!?

 一方で9月から出願がスタートしている総合型選抜は、学力も勿論あるに越したことはありませんが、それ以上に受験生の高校時代の取り組みや入学後の意欲を評価する側面があります。

 志望校の教育方針や中身をしっかり理解しておかないと書類審査で重要となる志望理由書の作成や、2次試験の面接で苦戦することになるので事前調査がとても大切です。

 オープンキャンパスに行ったことがある大学や学校内で行われた進学ガイダンスで話を聞いたことがある大学、指定校枠で行く予定で調査をしてきた大学など「すでに知っている大学」を改めて総合型選抜で受験してみるというのもよいと思います。

 近年では総合型選抜で併願を認める大学も増えています。また、出願条件で評定平均値を問わない大学も多いなど、受験しやすい入試といえます。

 どの大学がどのような条件の総合型選抜を課しているかを調査する際には、弊社が作成した「総合型・学校推薦型選抜 試験日一覧(首都圏版)」をぜひ活用してください。

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 こちらのページでは、【エリア・学問系統・評定平均値・併願の可否】などで細かく検索をかけることで、受験可能校の選択肢を広く持つことができます。まずは自分の学力でどのくらい、受験可能な大学があるのか?を調べてみましょう。

高校の勉強を頑張ってきた人は
学校推薦型選抜(公募制)にチャレンジもアリ!

 最後に10月から出願がスタートする学校推薦型選抜(公募制)について。こちらは総合型選抜と比べて出願条件に評定平均値を設定する大学が多いです。

 高校での勉強を頑張ってきた人(成績の良い人)ほど、多くの大学の出願条件をクリアできる可能性が高いので、意中の大学の指定校枠を取れなかった方は気持ちを新たに公募制で受験できる大学を探してみてはいかがでしょうか。

 学校推薦型選抜(公募制)についても、上記の弊社特設ページで首都圏私大の細かい出願条件などを公開しておりますので受験可能校の調査に併せてご活用ください。

残り時間は少ないが、出来るだけの準備を!

 指定校枠での大学受験を考えていた人が校内選考に落ちた場合は、残りわずかな時間で受験できる大学を探す必要に迫られます。

 ここで良く調べずに簡単に入れる大学を選んでしまうと入学後、後悔することになりかねません。前述した弊社検索ページなどを活用して受験できる大学を必ず調べてください。

 まだ実際に見たことがない大学を受験する場合は、オープンキャンパスをやっていなければ自由見学を申し出て必ずキャンパス環境や学生の雰囲気をチェックしてください(その大学が気に入ったら、入試課にも立ち寄って入試関連のヒントも貰ってきてください)。

 また、受験を検討する際には参考程度でよいので、志望校の前年の入試結果(倍率)などにも目を通しておくとよいでしょう。

 昨年高倍率だった学科は受験生が敬遠して今年は倍率が下がる事もよくあります。また、志望校の倍率があまりに低すぎる場合は(1.1倍など)進学して大丈夫な大学か先生に相談してみましょう。

 本稿をご覧いただいた受験生の皆さまが納得のいく志望校と出会い、合格されることを切に願います。

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