どの業界に進んでも武器になるデータサイエンス・AIの学びとは?
大学や専門学校では次々と学科が新設されるなど、ますます注目を集めている「データサイエンス・AI」分野。
社会では、膨大なデータを有効活用して課題を解決するデータサイエンティストの必要性が増している。
専門学校東京テクニカルカレッジの白井雅哲校長は「実践的な学びが多い専門学校はこの分野の学びと好相性」だという。
社会に出て即戦力として活躍するために身につけるべきスキルとマインド、そしてそれらの修得方法についてお話を伺った。
聞き手・構成 河村卓朗(SINRO!編集長)
データを使った課題の解決や新しい価値の創出は、今やあらゆる業界で求められています。
身近な例を挙げると、コンビニの陳列棚ひとつをとってもそうです。もうすぐ雨が降りそうだから傘を多く陳列しよう、などとその場で対応していたひと昔前とは違い、今は天候や気温などのデータをもとに事前に商品のラインナップを細かく調整できます。
このように、これまで感覚的に捉えられていたものが、データサイエンス・AIによって数値や画像として、可視化し利用できるのです。
企業として競争力を高めたり、よりよい社会をつくったりするために、いかに膨大かつ複雑なビッグデータを有効活用できるか——。データは活用方法を知らなければ、数字や文字の羅列でしかありません。これを価値ある“情報”に変える担い手=データサイエンティストが、あらゆる業界で強く求められています。
一般社団法人データサイエンティスト協会が示すところによれば、データサイエンティストには「データエンジニアリング力」「ビジネス力」「データサイエンス力」の3つの力が求められています。
特にデータを活用するスキル(データエンジニアリング力)とビジネスを進めるためのマインド(ビジネス力)を学ぶ場所として、専門学校は最適です。
膨大なデータを扱うための「スキル」と、それをビジネスの場で実践するための「マインド」を身につけることが重要だと考えます。
まずスキルという面で言えば、データを使って予測や分析に役立てるためのプログラミングや言語処理技術、画像処理技術、機械学習といった技術を修得していく必要があります。
例えば、「Python(パイソン)」※1というAI開発に欠かせないプログラミング言語や、データを分析した結果をわかりやすく人に伝えるための可視化ツールである「Tableau(タブロウ)」※2などを使いこなせるようになるのが、業界で活躍するための第一歩と言えるでしょう。
そして、その技術を「どのように使うか」というマインドの部分も社会に出る前に鍛えておくべきです。学生のうちに企業の方たちと協働して課題に取り組むなど、実社会でのアウトプットが特に重要です。
具体的には、企業の課題、提示される予算、納期といった条件の中で問題解決に取り組む経験などがこれにあたります。職業実践専門課程を持つ専門学校では、業界で活躍してきた実務家教員が授業を担当するとともに、企業との連携が多く、協働の経験を通して、ビジネスマインドを携えたデータサイエンティストを育成できるという強みがあります。
最近、大学ではデータサイエンスやAI分野の学部新設が続き、この分野への注目が高まっています。しかし、すべての大学でPythonやTableauを使った実習や企業の課題解決に取り組む機会があるとは限りません。
社会で活躍するための確かな強みとしてデータサイエンス・AIを修得したいなら、体験型の実習がより多く、企業連携の課題などにも挑戦できる専門学校で、将来の実務に直結するスキルとマインドを身につけることをおすすめします。
「スキル」を身につけるための実習時間の多さ、「マインド」を育むための企業と連携した問題解決に挑戦できるカリキュラムがあるかは、注目すべきポイントです。
東京テクニカルカレッジではこうしたポイントに加えて、フォロー体制も万全に整備しています。一般的な大学や専門学校では前期・後期制を採用していますが、本校では1年間を5期に分けて、細かいサイクルで集中的に学ぶとともに、学び足りないところを早期に発見して補習を行うなど、学び残しを出さないようにしています。
また、学生の成績や出席状況などの管理にデータをフル活用しています。毎回の授業終わりに習熟度を確認する小テストの結果や補習の実施状況などのデータを取り込み、学生の履修状況を「見える化」して指導にあたっています。文系の方や知識ゼロの方でも意欲をもって入学すれば、確実にスキルとマインドを修得できる環境が整っています。
データサイエンスやAIを通して身につけたスキルとマインドは、業種を問わずどの分野でも活用可能です。それゆえに、データ分析に「興味のある分野」を掛け合わせると、さらに効果を発揮できるでしょう。
知りたい、解決したい、という原動力により、学んだことが最大化します。データサイエンス・AIを活用して、自分の好きな領域で新しい価値を生み出せる人材に成長してほしいと思います。
学校法人小山学園
専門学校東京テクニカルカレッジ
白井 雅哲 校長
学校法人小山学園
専門学校東京テクニカルカレッジ
東京都中野区東中野4-2-3
TEL.03-3360-8855
https://tec.ttc.ac.jp/
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