「生命」「食料」「資源」「環境」をテーマにしたSDGs時代の研究拠点が誕生!
日本最大の学生数を誇る日本大学は、入試志願者数でも日本トップクラスを維持している。
そんな日本大学では、2023年度に向けてどのような入試の計画が進められているのか。
また、2023年4月に大規模な改組が予定されている生物資源科学部では、どのような学びが展開されるのか。
本部学務部の中村好延次長と生物資源科学部の関泰一郎教授に話を伺った。
聞き手・構成 河村卓朗(SINRO!編集長)
中村 一般選抜では若干志願者数が減りましたが、一方で合格者数は前年より885人増えて3万6438人となりました。
ここ数年で、入学手続き状況や歩留まり率も見えてきたため、正規合格や早い段階での追加合格が増える傾向にあります。これは各大学とも似た状況だと思います。「入学定員厳格化」による合格者数の絞り込みも落ち着いてきたと言えるのではないでしょうか。
中村 大学入試全体に占める総合型選抜の割合が増えていくと思います。
日本大学では商学部で新たに総合型選抜を実施します。また、工学部が総合型選抜第2期を新規導入します。
一般選抜では芸術・理工・工・薬学部・生物資源科学部獣医学科・短期大学部(三島校舎)が新たに参加するN全学統一方式第2期(後期)が狙い目です。これは2023年2月24日を出願〆切にした入試で、このタイミングに行う全学統一方式は珍しいと思います。ぜひ頭に入れておいていただきたいですね。
関 湘南エリアにキャンパスを構える生物資源科学部では、約5年前から今回の改組を計画していました。
新たに誕生する11学科は、教員の配置から抜本的に再検討したものです。「生命」「食料」「資源」「環境」というSDGs時代のニーズを反映した最先端の研究テーマを学べる未来志向の新学科だといえます。
関 例えば、アグリサイエンス学科では、生命科学と最先端のテクノロジーを融合した学びが展開されます。
バイオテクノロジーを駆使した機能性農作物の開発、AI(人工知能)を利用したスマート農業などについて学ぶことができます。高品質な農作物を効率よく生産する技術や知識は、間違いなく今後の社会で求められるものでしょう。
地球環境や自然について徹底的に学べる環境学科にも注目が集まります。
ここでは気候変動や食料危機といった地球レベルの問題から都市防災など身近な問題まで、幅広く学べます。現在、環境ビジネスは成長産業と言われており、この分野で活躍する技術者の育成は、社会のニーズにも合致しています。公務員として、環境分野の仕事をしたいと考えている受験生にもおすすめです。
さらに、2022年5月から新たな国家資格となった「愛玩動物看護師」を育成する獣医保健看護学科もあります。愛玩動物看護師は、獣医師と協力して犬や猫などペットの治療をサポートしたり、プロの視点からペットの飼育法を指導したりする動物看護のスペシャリストです。
日本大学生物資源科学部では、獣医学科や付属動物病院と連携しながら、本格的な臨床実習も受けられます。本気で愛玩動物看護師をめざす人には絶好の環境だと思います。
関 生物資源科学部の魅力は、東京ドーム12個分の広大なキャンパスを舞台に、「フィールドサイエンス教育」を受けられる点にあります。
キャンパス内には、博物館、動物病院、図書館、農場、演習林をはじめ、最先端の機器を備えた研究施設もあります。自然豊かなキャンパスで「農」や「環境」に関するさまざまな実習ができるので、座学で学んだ知識と現場で得た経験がスムーズにつながります。
関 生物資源科学部では、「生命」「食料」「資源」「環境」に関する社会問題を解決したいと本気で考えている受験生を広く受け入れたいと思っています。
これらのテーマに興味があるなら、年内の「総合型選抜」に挑戦してみてください。新たに誕生する11学科で、具体的にどのような学びに挑戦したいのか、ぜひ聞かせてください。
2022年8月には、オープンキャンパスも予定しています。自然豊かな学びの環境を現地で体感してほしいと思います。