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【神奈川大学】化粧品や機能性食品の研究開発も! 神奈川大学化学生命学部の可能性

理工系学部改組で誕生する「化学」と「バイオ」が融合する新たな研究領域

  • 大学・短期大学進学 2022年 08月04日

2023年4月、神奈川大学横浜キャンパスに理工系5学部が集結する大改組が行われる。

既存の理学部、工学部、建築学部に加え、化学生命学部と情報学部(いずれも2023年4月開設)が新設される。

今回注目したのは、工学部物質生命化学科を母体とする化学生命学部。神奈川大学の強みを最大限に活かし、地球規模の課題に挑む新学部の学びについて、岡本専太郎教授にお話を伺った。

聞き手・構成 河村卓朗(SINRO!編集長)

横浜キャンパスに理工系5学部が集結

-神奈川大学では、理工系学部の改革が進んでいます。期待される教育効果についてお聞かせください。

 2023年4月から、東急東横線「白楽駅」徒歩圏内の横浜キャンパスに、理工系5学部が集結し、神奈川大学が理想としてきた「理工系の学び」の環境が整います。

 もともとある工学部、建築学部に湘南ひらつかキャンパスから移転する理学部が加わり、さらに化学生命学部と情報学部が新設されます。

 学生たちは、興味のある科目を学部・学科の垣根を超えて履修でき、研究や実習のプロジェクト交流も広がります。さらに、エネルギー(問題)、パンデミック、カーボンニュートラル、気候変動など、時代のニーズに合った専門分野を幅広く学べるようになります。

 新設学部は、いずれも母体となる学部・学科があり、教員や研究リソースは、今まで通り活用できます。すでに数千人の卒業生を輩出し、就職実績もある状態からのスタートとなります。

 理学、工学、建築、化学生命、情報と学部を細かく分けたことで、基礎から応用につながるカリキュラムを分野ごとにデザインできるようになります。さらに入試科目も学部に合わせて設定しやすくなります。

 

女子の注目を集めそうな化学生命学部の研究領域

-2023年4月に新設が予定されている化学生命学部の特色についてお聞かせください。

 化学生命学部は、近年ますます融合領域が増えている「化学」と「生物学」に関わるテーマをトコトン学べる学部です。

 化粧品、洗剤、機能性食品、衛生用品、医薬品など、日常生活でよく使われるものについて学べる点が化学生命学部の魅力のひとつだと思います。化学・生物学を融合的に学び、その知識を活かして、社会にどのように貢献できるかを一緒に考えていきます。

 学びと社会の接点を知ってもらうため、化学生命学部では、「キャリア教育」にも力を入れていきます。例えば、 1年次に学部共通科目の「化学生命学概論」を履修し、2年次前期に「化学生命SDGs論」、後期に「化学生命キャリアデザイン」という科目を設置し、将来をイメージした上で3・4年次の専門研究に取り組む流れをつくっています。

 最初は、化学が好き、生物に興味がある‥‥くらいの感覚で入学してきていい。

 そこから、一緒にキャリアデザインやSDGsについて考え、将来を絞り込んでいけばいいのです。学生たちに多くの選択肢を提示し、より適した方向に導くのが大学側の役割だと思っています。

 

-化学生命学部には、どのような学科がありますか?

 エネルギー化学、触媒化学、セラミックス・高分子など材料化学を本格的に学べる「応用化学科」、バイオテクノロジーや、化粧品や食品などより生活に近い化学・生物学を学べる「生命機能学科」があります。1・2年次まで学科のカリキュラムで学び、3年次から「応用化学コース」「環境生活科学コース」「生命機能学コース」の3コースから所属を選択します。

 各学科・コースの魅力は、ここでは語り尽くせませんが、強いて挙げると身の回りの化学製品をテーマに学ぶ「環境生活科学コース」は、神奈川大学の強みがよく表れていると思います。

 神奈川大学では、特許技術によって人にも環境にもやさしい界面活性剤フリーの化粧品開発などに取り組んできた実績があります。「美容」や「健康」といったキーワードに興味がある受験生に、ぜひ注目いただきたいと思います。

 

神奈川大学化学生命学部の2学科3コース
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  • 2023年4月開設

 

-理工系5学部の入試のポイントについてお聞かせください。

 まず、化学生命学部の一般選抜3科目型では、「英語」+「数学または国語」+「理科(物理・化学・生物から1科目選択)」から科目が選択できます。つまり、「数学なし」で受験も可能です。

 また「数学」の範囲も「数学Ⅲ」をなしにするなど、文系寄りの受験生にも門戸を開いています。

 その他、理工系学部全般として、年内の「総合型選抜」を実施しています。なかでも理学部、工学部、化学生命学部で実施する10月のAO入試は、評定平均値の制限がありません。ぜひ、高校時代の取り組んだこと、大学でやってみたいことを思い切りぶつけてみてください。

 

日本を支える実力派企業に卒業生を輩出してきた実績

-理工系5学部の卒業後の進路についても気になるところです。

 神奈川大学の理工系学部の卒業生は、自動車関連メーカー、食品メーカー、化学メーカー、医薬品メーカーなど、幅広い分野で活躍しています。いわゆるBtoBの優良企業への就職実績が多いのが特徴で、毎年求人を出してくださる企業も多数あります。

 新学部に関してもこうした企業との信頼関係を引き継げます。なお、大学院に進学して、さらに本格的な研究経験を積んでいる学生も多いです。

 

-最後に神奈川大学をめざす高校生や保護者にメッセージを。

 今回の改組によって、横浜キャンパスに世界トップレベルの研究・教育環境が整います。神奈川大学で世界最先端の学びに触れ、地球の未来に貢献できる研究者・技術者をめざしてほしいと思います。

 

お話を伺った方
神奈川大学 化学生命学部
岡本 専太郎 教授

 

⇒『進路の広場』で神奈川大学を見る

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